多くの人が定められた時給で働き、不満は持っても疑問は持ちません。
「この時給って安いんじゃないか?」
「時給って上げられないのかな?」
このように疑問を持ち時給交渉を行った人だけが、実は時給がアップしているケースも多いのです。
派遣労働者は派遣先で他者に時給を明かすことがタブーとなっています。「暗黙の了解」であり法に触れるものではありませんが、派遣会社によっては契約に盛り込まれている場合もあります。
どちらにせよトラブルの種になりますので、言わない方が賢明なわけです。
このような背景も相まって、誰かの時給が異様に高くても安くても知りようがないのです。これが交渉を行ったものだけが得する要因となっています。
そこで今回は、派遣の時給をアップさせるための交渉術について特集します。今の時給に不満を抱いている派遣労働者の方は必見です。
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何も考えず、まず交渉してみる
派遣という特性上、時給が高い仕事が多く、派遣会社も派遣先も感覚がマヒしているのが実状です。
一般のバイトでは、時給100円の差というのはとても大きいものです。それに比べ派遣の仕事では、同じ仕事内容でも派遣会社によって100円くらいの差は軽く出てきます。
派遣会社が定めている時給は、派遣先からいくら出してもらえるのかが大きく関わってきます。営業の腕にかかっているということですね。そして時給のモデルケースができるとそれがルーチンに入っていくのです。
派遣会社からすれば、許容範囲であれば時給の変動はさほど気になりません。派遣会社の社員が“あなたの時給”を上げやすい口実さえ作ってあげれば、時給は簡単に上がるのです。
もしあなたがこれまでに働いていた仕事の時給より、派遣会社から紹介された仕事の時給の方が安かった場合は、まずは契約時に
「これまでは時給○○○円で働いていたので、最低でも同額を希望したい。」
と派遣会社の担当者に伝えて下さい。ポイントは派遣会社の提示金額より100円程度上の時給を提示することです。
こう伝えることで、派遣会社のスタッフも納得がいきますよね。会社に対しても“あなたの時給”を上げる説明ができるわけです。この交渉術で時給を上げてもらえる可能性は充分にあります。ぜひお試しください。
実績を引っ提げての交渉術
交渉が苦手な人はたくさんいます。交渉すれば時給が上がるかも知れないのに、黙っているしかないわけです。では一体なぜ、交渉が苦手な人がいるのでしょうか。
それは自分に自信を持っていないからです。
交渉というからには駆け引きをするわけですよね。相手にとってはお金を多く取られる話ですから、それに見合った条件が必要と考えてしまう人が多いのです。
もちろん当然と言えば当然なのですが、どうしても自分を不利な立場に置いて考えてしまうのが交渉下手な人の特徴になります。逆に実績さえ積めば自信を持てるようになるのが、この手のタイプの良いところです。
まずは1年ほどガマンして実績を積みましょう。他の派遣スタッフより良い成績を残し、その実績を引っ提げて時給を交渉すれば、高確率で時給を上げてもらうことができます。
派遣会社の落ち度を見逃さない
派遣の仕事をすると、聞いていた話とずいぶん違うと感じることが多々あります。派遣会社に登録をして、仕事をしたことがある人ならご存知ですよね。
明らかに派遣会社に落ち度がある場合、あなたはこれを見逃してはいけません。なぜなら派遣会社の落ち度は、時給交渉の際あなたにとってたいへん有利にはたらきます。
例えば、『残業はほとんどない』と聞いていても、実際には暗黙の了解で毎日残業をさせられることがあります。ほかにも、固定休みだと聞いていたのにシフト制である場合もあります。
このように、提示された条件と実際の条件が食い違っていることはよくあるのです。自社の派遣スタッフがデメリットを被るわけですから、派遣会社としては時給のアップも“やむなし”と判断する場合があります。
更新のタイミングは交渉がしやすい
派遣労働者であれば、契約期間の更新というものがあります。派遣労働者は期間で契約するのが一般的ですので、満期になり互いに条件が折り合えば契約更新となります。
あなたが時給アップの交渉をしたいのであれば、契約の更新のタイミングはとても大切です。契約更新時には時給の話を持ちかけやすいですし、時給アップの交渉にも正当性がでるタイミングだからです。
派遣会社は自ら『時給をアップしますよ』とはなかなか言ってきません。時給を上げたくないというよりは、相手からの主張がなければ『満足している』と捉えるからです。時給をアップさせたいのであれば、更新のタイミングでこそ交渉を持ちかけましょう。
まとめ
これまでご紹介してきた時給アップの交渉術で、今後の交渉は格段にやりやすくなったはずです。
まずは難しく考えず、仕事の契約時に時給アップの話を持ちかけてみましょう。そこで無理でも、実績を作ったあとや長く働いて更新のタイミングで交渉することは必須です。また、派遣会社の落ち度も見逃さないで下さい。
大切なことは、現状に満足していない、不満があることを声に出すことです。主張なくして、時給アップは望めないということを忘れないで下さい。
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